ひとやすみ

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共感のいいね

「ぴえん」の一言でも数万のいいねがついたりする。

投稿者がいいねの対価として差し出しているものは何か。

 

SNSの一般論に変えると,投稿者が売っているのは当然情報だ。

じゃあ些細なつぶやきにどういった情報が含まれるのか。それがかわいい女の子のものであればそれは「隙」であろう。アホっぽいことを言えばそれは「可愛い」。

 

 

じゃあ隙を売って可愛さを与えることのできない人はどうすればよいか。やはり一番簡単なのは「共感」を売ることなのではないか。

例えば「今年の夏休み短すぎ」とつぶやけばそれだけでそれなりにいいねがつくのではないかと思われる。受け手も同じことを思っている場合,受け取りては共感を覚える。この時,売られている情報は当然「相手も同じことを思っている」である。「相手も同じことを思っている」という情報は非常に有用だ。今後自分がおなじことを発言しても咎められる可能性が低く,受け入れられる可能性が高いことがわかる。日本人はこの情報に極めて高い比重を置く傾向にあるので余計にそうである。

しかし,共感を売ることは案外難しい。なにせ不特定多数者の受け手が思っているようなことを言い当てなくてはならないからである。そして,共感にも程度がある。最も情報としてすぐれた共感は,同じことを潜在的には思っていたが,自分の中では言語化されていなかったことを通じて,「相手の思っていることも自分も思っていたのか」という洞察をもたらすものである。こうしたつぶやきがバズる。